スーパーで鶏肉を購入するときに「ブロイラー」という表示名を見かけることがあります。
でも「ブロイラーとはどんな鶏肉?」と疑問に思うことがありますよね。
ここではブロイラーについて解りやすく説明します。
ブロイラーは地鶏などに比べて安価で購入することができますが、どうしてブロイラーは安価で購入できるのかその理由も知ることができます。
ブロイラーは私達の生活にとても身近な鶏肉です。この機会に「ブロイラー」を知りましょう。
ブロイラーとはどんな鶏肉?
ブロイラーとは食用肉として短期間で成長させ出荷時期を早めるために作られた品種です。
このことから私たちが目にする「若鶏」と表記されたものはほとんどが「ブロイラー」ということになります。
つまり「若鶏」=「短期間で成長させ出荷時期を早めた鶏 」ということです。
家庭で食べられてる鶏肉はほとんどがブロイラーであり外食で食べる場合も「地鶏」などの表記がされていない場合はほとんどがブロイラーです。
このようにブロイラーは私たちの生活にとても近い品種なんです。
ブロイラーはアメリカで作られた品種です。
名前の由来は、英語のBroil(ブロイル)からきています。
Broil(ブロイル)とは鶏をあぶり焼きやオーブンなどで丸焼きにしたりすることを言います。そしてこのBroil(ブロイル)に適した鶏という意味です
日本には第二次世界大戦後にアメリカから輸入されました。
飼育
ブロイラーの飼育方法は99%以上が「平飼い」という飼育方法です。
しかしブロイラーの場合は1㎡辺りの鶏の密集率が高く1㎡の中に19羽〜22羽の鶏が密集しています。
飼育期間先ほども言いましたが、短期間で成長させるため飼育日数(出荷まで)は短いです。
ほとんどが生後55日未満で出荷されます。これは「地鶏」の飼育が75日以上に対し、とても短い期間だということがわかります。
裏を返せばこれほどの短期間で出荷できるのでブロイラーは安価にすることが可能だということです。
体重
ブロイラーはほとんどが2.5kg〜3kgで出荷されますので、体重は2.5kg〜3kgまでとなります。
地鶏は平均で3.5kgなので地鶏よりは多少小型になります。
しかし同じブロイラーでも小さいものもあります。
例えば、丸鶏で売られている場合は小さいものが売られていますし、同じモモ肉でもサイズが違うものもあります。
肉質
ブロイラーは狭い飼育場で多くを飼育するので、あまり運動することはなく肉質としては比較的柔らかい肉質になります。
またアメリカで作られたブロイラーはあぶり焼きやオーブンなどで丸焼きに適した鶏なので、焼いてもカタくなりにくい鶏肉です。
同じ狭い環境で飼育される和牛と似ていますね。
和牛もあまり運動することはないのでサシが入り柔らかな肉質になります。
ブロイラーを使って柔らかな唐揚げを作りませんか。

原産国
主な原産国はこちらです。
- ブラジル
- アメリカ
- タイ
- 中国
もちろん国産ブロイラーもあります。
飲食業で使われているブロイラーはブラジル産が多いと思います。
流通
ブロイラーは基本的に冷凍で流通しています。
日本が輸入している原産国はブラジルなど遠い国から大量に輸入しているので冷凍状態です。
たまに大きなスーパーに行くと、鶏肉を販売しているコーナーで大きなパックで鶏肉が売られているのを見かけたことがないでしょうか?
あれが冷凍で輸入された状態です。重さは2kgあります。
飲食業で使われているブロイラーもこの2kgのパックです。つまりこの2kgのパックは業務用のブロイラーのパックです。
パックの中身は部位ごとにモモ正肉、ムネ正肉としてパックされています。
モモ正肉、ムネ正肉の「正肉」とは、モモ肉・ムネ肉を骨から外した状態の肉です。
私たちがスーパーでいつも買う鶏肉はこの正肉が発泡スチロールのトレーにのった状態で売られています。
正肉の場合は肉を骨から外す手間がないのですぐに使えるので、飲食店ではこの正肉を使います。
もちろん家庭で使う場合も正肉の方が使いやすいわけです。
まとめ
ブロイラーのことはおわかりいただけたでしょうか。
ブロイラーは私たちの食生活でとても身近な食材(食肉)です。
肉質は比較的柔らかく安価で購入することができます。
安価な理由は、短期間で成長させ出荷時期を早めた飼育方法を行っているからでした。
仮に現在の日本からブロイラーがなくなったら、鶏肉はかなりの高級食材になり滅多に食べることができなくなるかもしれません。
それだけ私たちにとってはなくてはならない鶏なのです。